部屋と欅

Posted on 2015/09/05

用事があり、旧居に行かなければならなかった。

わたしがかつて住んでいた居室の様子をみると、窓のある部屋に切り倒された欅が横たえてあった。毎年、元気に枝を伸ばしては、わたしを悩ませていた欅であったが、こうして君は部屋にいる。

君は亡骸としてあり、どこかに連れ去られるのを待っている。

初めて君の大きさを知る。かつて自分がいた部屋でもあり、スケール感が身にしみているからこそであった。君はひとつの部屋を覆う存在であったか。

What Others Are Saying

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です