わたしは何も知らない。

いつのことだろうか。

わたしが「京都盲唖院」を知らなかった頃。京都府立盲学校も知らず、あの岡本稲丸先生のことも知らかったし、岡田温司先生など美術史/美学において著名な先生方のことも何も知らなかった(田中純先生のことを知るのはわりと早い時期なのだけれど、表象文化論に入るのはもっとあとのことだった)。ただ、建築のことしか勉強していないという状況、わたしはピンボールが大好きだった。今も変わらない。

写真を整理していたら、オモロン新小岩の写真が出て来た。
ここぞ、今は無きピンボールのメッカだ。わたしはここに通い、ひたすらピンボールを打っていたのだった。

フラストレーションがたまっていたのだろう。わたしが歩むべき道はどこにあるのかわからないまま、「この玉よ、どこにゆくのか、わたしをどこに誘ってくれるのか?」と思いながら打っていたあの頃。もう何年前のことだろう。

ずいぶん遠いところまで来たような気持ちがする。
・・・しかし、いまもまたわたしは何も知らないでいる。

ときどき、ピンボールを打ちにいくのは、たぶん、あのときの何もわからない、何もしらない自分に立ち返ることで、自分がやるべきことを見極めるためなのかもしれない。これはオレのやりたいことなのか?これでいいんだな?と思いながら。

ピンボールを打つことは動物になることに近いことだろうと感じている。

2012年 8月 16日(木) 01時01分16秒
壬辰の年(閏年) 葉月 十六日 己酉の日
丑の刻 一つ

薄暗がりのなか、キラキラと輝く・・・

2012年 6月 03日(日) 23時57分02秒
壬辰の年(閏年) 水無月 三日 乙未の日
子の刻 二つ

Jim Belsitoさんのプレイ

PAPA(Professional & Amateur Pinball Association)の大会動画、セミファイナル。ここで使用されている台はFamily Guy(1999, Stern)。とくにJim Belsitoさんのフリッパー際のプレイがいい。丁寧に、そしてスピーディに落ち着いたボールさばきをみせていて参考になる。

ラスベガスのあるピンボーラー


BBCのPinball wizard Tim Arnold shows off his Las Vegas museumをみた。ラスベガスにあるTim Arnoldさんのお店”The Pinball Hall of Fame”の紹介映像。ピンボーラーにとっては聖地なのにまだ訪問したことがないけれど、写真は何度かあるけれど、映像は初めて見た。知らない台がいっぱい。これだけずらりと並んでいる様は日本にはひとつもないのではないか。わたしがラスベガスを訪問したらば、昼間からヴェンチューリの『ラスベガス』をなぞるフィールドワークをしてからピンボールをしそう。たしかにラスベガスはその肥大な広告や過剰なネオンがピンボールの雰囲気とシンクロする面があるのではないだろうか。

アーノルドさんのインタビューを要約すると、俗にいうピンボールコレクターはピンボールファンのためになにかすることは考えないのか、と。それがこのお店のモチベーションにつながっているのだと考えたい。そのような自分が大切にしていることをひっそりと秘めやかにもつことは大切なことではあるけれど、オープンにできる部分を模索していくことはなにもピンボールに限らないことだと思う。わたしのなかにある精神も多くの人のためにありたいと思う。

火星人を倒せ

アタック・フロム・マーズという、とても好きな台。最近は置いているお店が遠くなってプレイできていないけれど、火星人が現れたときにバイブが動いて振動がくるところがいい。