tomotake kinoshita old journals

 

2012-02 journals

タルト
2012-2-29(Mercredi)

"MONSTER BASH"(Williams, July 1998)
http://www.ipdb.org/machine.cgi?gid=4441

これも好きなピンボール台。照明が青い、高田馬場のゲーセン・ミカド。それだけに妖しい雰囲気がより強くなっている。デザインも素敵。

青山一丁目のcafe 246へ。雰囲気は良かったのだが、アプリコットのタルトはちょっといまひとつ。おいしかったけどね。

2012年 2月 29日(水) 01時57分56秒
壬辰の年(閏年) 如月 二十九日 庚申の日
丑の刻 二つ

閏年の末
2012-2-28(Mardi)

"Cue ball wizard" (October, 1992, Gottlieb)


ここのところ、寒くなったり暖かくなったり。
皆さん、風邪をひいていませんか。
今年は閏年ということで2月が1日多い。29日ってなにか特別な日だよね。

画像はピンボールの"Cue ball wizard"という台。
http://www.ipdb.org/machine.cgi?gid=610
ちょうど20年前のものだよね。滅多に見かけなくなりました。でもピカピカ、キラキラ光る画面が大好きで見とれてプレイしている。これはプロダクトデザインというべきものかもしれないけれど、すてきな絵と出会ったときのいい気持ちとはまた別の種類の気持ちがある。

最近はカフェで暖かいコーヒーを飲みながら書き物をしたり、読書したり。そういえば、本屋さんで見たのですが、平凡社ライブラリーでベルクソン『精神のエネルギー』が出たのを知る。パラパラめくってみるとおもしろく、気になる本。結局こういうのを買ってしまうんだろうなあ。http://www.amazon.co.jp/dp/4582767559
ベルクソンというと、聾について考える際にどうしても外せない人物。どうにかして追ってゆかなければなるまい。

放置しすぎてしまっていたので、少しずつテキストを入れていこうと思います。


2012年 2月 28日(火) 00時24分51秒
壬辰の年(閏年) 如月 二十八日 己未の日
子の刻 三つ

第四回 恵比寿映像祭
2012-2-27(Lundi)
恵比寿映像祭に足を運ぶ。
ひととおり歩いてまわり、ざっくりとした感想を。

ヴァルメルダムの映像"In the distance"と"Couple"とが素敵。前者は曇ったガラスを手でふくと老夫婦らしいカップルが語り合っているのがみえ、後者はその老夫婦が会話しているところを前面から撮影しているもの。いずれも二人がベンチに座って何か語り合っているのをすっとループしている映像で、終わりがない。ウロボロス的といえるのかもしれない(自分の尻尾をを噛んでいて、円形となっている蛇(竜)のことをウロボロスという)。そんな、永遠に終わることなくループする形式にヴァルメルダムは関心があるのだろうか。あの老夫婦は若いときの苦労や思い出を語っているのかなあと思うと、とてもロマンティックだったな。ループのやり方があまりにも「自然」でどこでつなげているのかわからない。
今、思い出してみれば"In the distance"では曇った窓ガラスを手でふくあたりでフィルムを切り替えているのであろうか。まあ、それはともかく。

ヨハン・ルーフの映像《すばしこい茶色の狐が怠け犬を飛び越す》"The quick brown fox jumps over the lazy dog"。
一定のストーリーがあって、スタッフロールまでそれぞれの映画をコラージュしてハイスピードでみせるというもの。あれを思い出すよね、オウムで有名になったけれども、サブリミナル効果。そんなことを思わせてね、マリリン・モンローの表情が一瞬見えると、ぐっと刻印されてしまう(サブリミナル効果は見えたと感じないことが重要なので、違うけれども。)
それとこのタイトルは、pangramだよね。いろは歌のように、アルファベットを全て使って作る文章。ということは・・・この映像もまたこれまでの映画を使って作りたいという意図が込められているのであろうか。
http://www.youtube.com/watch?v=zy8jbsL4Nio

ルーフはもうひとつ出していて、"Endeavour"打ち上げられたロケットに搭載されたカメラを使って目まぐるしく切り替えることで観客の重力感、平衡感覚を奪うような映像も出している。意図的か、ロケットがぐるぐる回るような映像をセレクトしているんですよね。まっすぐ飛んでいるわけではない。
くらくらしてきた。

ウィリアム・ケントリッジの"Other faces"。
去年に制作された映像。木炭を使って消しては描くといういつもののケントリッジだけど、やっぱりこういう見せ方はうまいよね。痕跡を意識させるような消し方をしている。要するにきちんと消すのではなくて。スコップを両手にもって振り回す男から天使、鳥になっていく流れは職人芸だと思う。

プロジェクターの画面を鏡を使って自己投影する、カロリン・ツニッス&ブラム・スナイダースの《RE:》。鏡によって自らの身体の内部を曝すかのようなプレゼンテーションは鏡をみて化粧をする女性やファッションを決めようとする男性とか、そんなイメージ。

サラ・モリスの《線上の各点》"Points on a line"が話題のようで、多くの観衆を集める。フィリップ・ジョンソンのガラスの家、ミース・ファン・デル・ローエのシーグラムビル、レイクショアドライブアパートメント、ファンスワース邸。その背景にある建築保存をめぐる政治性がいわれているという。
確かにそうなのだけど、それ以上に、例えばガラスの家を掃除をする人の「日常」が入りこむことで、建築としての視点が崩壊するかのようだった。教科書や建築写真では建築単体のみが映り、生物の存在が排除されている。
掃除をする人の腕にみえるタトゥーがクローズアップされたときにそれを思ったんだよね。


2012年 2月 27日(月) 00時41分24秒
壬辰の年(閏年) 如月 二十七日 戊午の日
子の刻 四つ

誕生日を迎えて
2012-2-23(Jeudi)
昨日、誕生日を迎えました。
ダンテ『神曲』のダンテと同じ年になったなあという気持ち。この本は大好きだけど、再読しよう。そして、原基晶さんの新訳が出たら読もう。

一方、変わらず思うのはこういうことなんだ。
「自分の身体、動いてくれてありがとう」というライプニッツ的な世界です。
4年前の日記、ぼくはこんなことを書いている。

 ■ Bon anniversaire
2008-2-22(Vendredi)
誕生日を迎えました。
去年と比べて、インパクトという意味では去年だね。生きてる!という実感がすごくあっただけに面白い誕生日だった。
でも今年のように淡々と時間がすぎてゆくのもいい。去年一年間、大病することなく、元気に過ごせました。諸処の器官に感謝します。毎年この日には思うのですが、とりわけ手、足・・・耳、といった自分を形成しているそれに感謝。
孔子『論語』には「知にして威ならず」という言葉があって、知識はあるが威張っていないという意味なのだけど・・・このとおりに生きたいと思っているのだけど、それはなかなか難しい。知識の副作用は「権威」なのだから。なにかを学ぶ時に一番大事なのはいうまでもなく、謙虚であることだと思うのですが、その姿勢を忘れないように、と誕生日のときはいつも思いだす。
明日からまたよろしくお願いします。


この気持ちは今も変わらない。
いくら年を重ねても、自分を自分たらしめている目、顔、鼻、口、手、足・・・には感謝していたい。もちろん耳にも。
君たちのおかげで、ぼくは日々を生きていくことができるのだから。


2012年 2月 23日(木) 23時59分37秒
壬辰の年(閏年) 如月 二十三日 甲寅の日
子の刻 二つ

大乗寺客殿の建築に関する論文
2012-2-8(Mercredi)
大乗寺客殿の建築がどのように成立し、現在までどのように形態を変えたのかという論文を公表いたします。

「亀居山大乗寺客殿の天明・寛政期における再建と修繕過程に関する研究」

このサイトのArchivesよりダウンロードすることができますので、ぜひご意見を頂けますよう、お願い申し上げます。

思えば、大乗寺を初めて訪問した2006年12月から5年余り過ぎてからの論文となりました。その間には京都盲唖院の博士論文などいろいろあったわけですが、大乗寺客殿についてひとつまとめることができたことは良かったと考えております。

とりわけ最初のきっかけを作ってくださった、木下長宏先生には本当に感謝しております。
また、調査にご協力してくださいました、大乗寺の長谷部眞道御住職、山岨眞應副住職をはじめとする大乗寺の皆様にも感謝申し上げます。
大乗寺との関係はこれで終わり、ではありません。これからもお付き合いしていきたいと思っています。
また大乗寺に行きたいなあ。


2012年 2月 08日(水) 23時40分21秒
壬辰の年(閏年) 如月 八日 己亥の日
子の刻 二つ

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