画像:中村一美展にて(ギャラリーαM)

国会図書館では複写禁止の資料があり、これを「自写室」を利用するかたちで撮影をしました。利用方法についてほとんど情報がないので記します。だいたいの手続きは以下のとおり。

1、国会図書館にて、資料を請求して出庫してもらう。

2、資料を受け取り、写をしたいものであれば、カウンターに申し出る(わたしの場合は一部が図書別室で閲覧するものだったため、そのまま別室に申し出た)。どこを撮影したいのか、また利用目的を聞かれる。全ページ撮影か、部分撮影によって条件が異なる可能性がある。資料の状態と使用目的を確認されるので質問に答える。

3、認められたら、資料に職員同伴の撮影かなど注意点を記した付箋が挟まれる。

4、それを持って、新館1階の受付を訪問する。資料をみせて、写の申請手続、室の予約を行う。撮影ができるの平日の午前10時から12時及び1330分から1630分とのこと。午前・午後まとめて予約することもできるようだ。土曜日はしていないみたい(うろ覚え)。また、手続きをしたその日に撮影はできない。

5、自写許可書、資料の取置票を受け取る。また当日の入館方法について説明を受ける。

ここまでが前準備です。撮影日当日は・・・。

6、国会図書館に入館するときの「利用者入口」ではなく、西口の通用門に行く。警備員に自写許可書を見せると入館が許可されるバッジを渡される。なぜこのやり方かというと、撮影機材を持ち込む必要があるからだろう(普通に入館するとカメラなど機材の持参が不可なので)。

7、そのまま指定されたルートに進み、自受付を訪問する。「自写許可書」を見せると、利用者カードとバッジを要求されるので預ける。自写室を開けてもらう。

8、図書課別室で「取置票」をみせると予約していた本が出てくるのでこれを自写室へ持ち込んで撮影をすすめる。

9、終了したら資料を別室まで返却し、機材を撤収する。

以上が手続きです。複数の手続きを経るので、時間の余裕を持って進めないといけない。撮影したものを論文などに掲載する場合は許可を受ける必要がある。具体的には、復刻、出版物への掲載、展示、放映、インターネット・ホームページ等への掲載となる。論文・書籍の掲載であればこちら。出版物へ掲載した場合はそれを一部、納める必要がある(納本制度とは別です)。復刻・翻刻であれば書式が違うので注意。これらの申請書は受付でもらうこともできる。申請は郵送のみ受け付ける。

自写室のなかはテーブル、椅子、コンセント、大きめの撮影ボックス(真っ黒な箱のようなもの)があるだけでその他の機材は一切なかった。とくに接写台(撮影台)がなく、カメラを固定できない。わたしは三脚、卦算、カメラなどを用意して撮影しました。室内には窓、冷・暖房などはなかった。暑い季節は大変だと思うので、夏以外がいいのではないでしょうか。