4月28日。依頼を受けた仕事を進めるため、夕方に図書館まで出かけて資料を収集した。最近は大正期の演劇について調べていて、論文で取り上げてみたいと思う。どうやって調べるかというと、本を読んでいて得られたことをデータベースに入れて反応を見たりするぐらいだがこれで論文の構想を練ることができるのは、これまで調べてきたことの蓄積とつなげて考えられるからだろう。北村紗衣『批評の教室』では、ある作品について取り上げるときには分析に必要な関連作品をおさえておく必要があると書かれている(129頁)。指摘のとおりで、常に網目を巡らせておく必要がある。それをわたしは「ひとりのサバイブ」で書いた。
データベースは特別なものではなく、グーグルやcinii、国会図書館のデータベースぐらいである。それらを眺めてどんなものがあるのか確認し、この文献にありそうだな、このあたり時代の雑誌に何か情報がありそうだなという目印をつけておいて、図書館で集中的に調べていき、網に引っかかったものはコピーする。または本を借りる。それを家に持ち帰ってゆっくり検討をして論文を少しずつ書いていく。書いてみればずいぶん平凡な感じに見える。帰路、繁華街の前を通ったらどの飲み屋さんにもお客さんがほどほど入っていて、店の照明に照らされた明るい笑顔にはもうコロナのことがさほど気にされていないか表情があった。テーブルに張り巡らして立っているアクリル板がコロナの思い出として在るようだった。機会があれば、アクリル板について論考を書いてみたい。
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