20220102

Posted on 2022/01/02

口絵 深沢七郎『楢山節考』昭和32年、中央公論社

新年の二日目、1月2日はいつも何かがゆっくりと始動しようとするときの緩さがある。お雑煮が余っているので昼食にあてて、窓際においている椅子で読書をする。年末に買ったもので、南側から太陽があたる暖かいところ。カーテンのレースを背中に、椅子でいろいろと本を読む。筒井『社会を知るためには』を読了。社会とはわからないものであるということから社会理論を紹介していくプロセスがおもしろい。ギデンズの社会理論は「行為と社会の関係は「緩い」」ことを捉えているという。続いて深沢七郎『楢山節考』を読了。最後に「つんぼゆすりの歌」がある、深沢が「「ろっこん〔六根〕」と云うたびに肩をゆする」のにあわせて声をあげてうたってみる。口絵にギターを手にする深沢。奥にみえる女性の背中と作中の歌が入り混じっていく。おやつにきな粉餅にコーヒー。餅の柔らかさと甘さ、きな粉の甘さと粉っぽさ、コーヒーのビターさ。白と黄金と焦げ茶がわたしの中ですれ違う。この出会いを舌でひっさげながら、YouTubeをタップすると藤井風がライブで歌っていた。口の動きと手がカメラを向いてキーボードを弾き語る藤井、ことばとメロディーがひとつになっている。重めの髪型、袖がゴムになっていないゆったりめのジャージ。一曲を終えると寝転んだままひとり語りする藤井。新年の二日目という緩さがあった。

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