1月13日。木曜日。2年前のことになる。やらなければならない研究についてテクストを書いていた。お世話になっている先生に読んでもらったところ、深く突き刺さる不備点を指摘された。その問題を解決する糸口をたどりに史料調査に出かける。史料を閲覧し、あらためて研究全体の位置付けを考える。史料の翻刻と撮影をしながら、頭に浮かんだことをノートに書き、仮説の検証のための分析と考察までの道筋を考えていたら1日が終わった。オミクロン株の流行で浮ついているような気配のなか、帰りのバスのなかでぼんやりしていたら、前の席のおじさんがiPhoneの最新である13でポケモン収集に勤しんでいた。外の風景とシンクロする画面。それに夢中になりすぎたのか、いきなり背をピンと伸ばして駆け足でバスを降りていく。しばらく行ったところで降りて、とんかつを食べて、お菓子を買って帰る。この通う道もだいぶ慣れてきた。この慣れというものが、今日考えていた研究の終着点にたどりつかなければならないことを告げているように思った。
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