1月28日。26日から集中的に取り組んでいた作業について多角的に確認を終えた。一息ついたところで、前髪が目の前に垂れてきて、美容院に行きたくなってくるのは頭の中にあるメモリが解放されて他のことがどっと入ってくる感覚に近い。夕方、Tabioのチョコレート柄のソックスが目に留まり、もうすぐバレンタインが近いのだと気づく。とても可愛くて気になったが、自分でチョコレートを買おうとしているようで恥ずかしくなって買うのをやめてしまった。書店で佐藤良明先生のベイトソン『精神の生態学』が岩波文庫で出ていたのを手にとる。ベイトソンのコミュニケーション論、メタメッセージやダブルバインドの概念はろう者におけるコミュニケーションを考えるときに興味深い論だと思う。ろう教育における口話で、メタメッセージをどう理論化できるのだろうかと思う。この本の訳者の佐藤先生はかねてよりとてもお世話になっている。京都だったろうか、関西からの夜行バスで東京の渋谷に戻ってきてそのまま国会図書館に行くために朝食と休息をとるべくタリーズに入ると、佐藤先生が朝食をしておられた。当時、わたしは表象文化論学会に入会したいと考えており、手話通訳を学会大会に配置してもらいたいという希望を持っていたのだった。それは一度、断られたのだが、やはり入会したいという希望が消えなかった。それで佐藤先生は当時、学会の理事だったので挨拶にうかがったのだった。なぜお顔を存じ上げているかというとその時期の何かの英語番組に登壇していたからだと思う。それが最初のきっかけで、もしわたしがタリーズに入らなかったら、佐藤先生がタリーズに入らなかったら、わたしは表象文化論学会に入会していないだろう。入会できたのは当時の学会の関係者のおかげだと思っており、その中でも佐藤先生との偶然の出会いは大きかった。ひさしぶりに横浜駅の上にあるNEWoManまで出かけ、ももひきを買い足す。ここはレディスのファッションが多いが、小物が結構よいのでついでにいろいろと見て回る。そのまま降りてスーパーで大きな大根と長芋を求める。すぐにサラダにして頂いた。
今夜、あの小さな窓は光がまったくない。もう引っ越していったかもしれない。向こうはわたしの窓に気づいていたのだろうか。むろんそれを知るすべはない。
コメントを残す