20220202

Posted on 2022/02/02

2月2日。2が続くのは、この日と22日。世の中は新型コロナウイルス感染症が軸となって高速度で回転していて、何がどうなるのか見通しが立ちにくい。あちこちと連絡を取り合い、書類を作成することに集中する。新しいプロジェクトが4、5つほど同時進行しているので、見失わないようにするのがたいへん。
アメリカ大統領フランクリン・ルーズベルトの身体表象について博論を書き、学術書を刊行されているサラ・ポラックさんのトークをみた。著書によれば、ルーズベルトは肢体不自由があり、車椅子を使用していた。彼はラジオによる演説を好んだが、その背景にはラジオというメディアの特質として、自らの身体を見られることがないという点を指摘されている。その車椅子に乗る様子は写真に撮られないように細心の注意を払っていたが、没後に車椅子に乗っている写真が見出されてたあとは、その障害を克服するというメタファー、困難に立ち向かうヒーローとしてのルーズベルトといった演出がみられる。例として、彫刻や映画といった文化表現として。また、ルーズベルトは1928年から45年にわたる自らの演説や公文書を書籍にまとめ、自らの図書館を設立している。ルーズベルトは自らのイメージをコントロールしようとしていたという分析をされている。それを伺ってすぐに伊藤博文のことを思いだす。伊藤も自らの関係文書を大量に残しており、生前に自らの全集を編纂しているからだ。それに、昨今のSNSでのわたしたちのペルソナとしての振る舞いがそこかしこにある。そんなわけで、自らのパソコンの画面を眺めている時間が長くなると、窓から遠くの風景を眺めて、最近やりたい研究のことを考える。
夜は4時間ほどキッチンに立ち、料理に集中する。そのなかでも豚汁は体が温まるのでこの季節によくつくっている。作りたての豚汁はラードのような脂が熱を逃がすのをシャットアウトしているためか、体に流しこむと温まってくる、とてもおいしい。

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