4月17日。
最近見た印象的な夢のこと。わたしは左手に何か重いものを持っている。あまりにも重くて目覚めたが、手には何もなかった。カーテンからの光が青白く、早朝であった。早起きする日ではないから、とゆっくりと寝なおすと道路の割れ目から白いものがみえてきた。近づくと雪の風景を模したディスプレイが地下に作られていた。かまくらのようでもあるが、丸みを帯びておらず服を強い力で引き裂いたような入口になっている。
その割れ目のある道路にはガラス張りのギャラリーが面していて、アーティスト本人らしい方が立っている。見ていって、と言いたげに戸を開ける。一面の雪の世界になっている部屋しかない。テレビニュースでみるような豪雪地帯のようになっている。足を踏み入れると雪ではなかった。積み重なっているそれに頭を近づけると和紙と細かな白いビーズのようなものを交互に重ねているようすがわかる。
ギャラリーに親子らしい三人組がやってきた。わたしがみたそれはビーズのようだったのだが、かれらは楽しそうに白いものにさわったり、パンの生地のように揉み込もうとしていた。
外に出るとアーティストが付いてきた。かの割れ目はなく、わたしの実家の近くの風景になっていたので記憶のまま、「あの角を曲がると親が住んでいるよ」と話すとアーティストは「近いねー、やばいねー」と驚いているようだったのを受けて、「そこで書道を学んでいたんだ」と反対の方向にある家を指さそうとしたら、そこはカフェになっていた。
「なくなったのかもしれないね」
歩き出すと古本屋と画材店がある。画材店は入ったところが小さな展示スペースになっていて真っ白な紙に赤、黄、青を一筆、ふた筆とのせていったような作品。パンにジャムを塗った感じがする。奥は和室になっており、茶道をしている人がいて、茶碗顔を覆うかのように近づけていた。
ここで目覚めた。春の光。
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