4月18日。昨日の日曜日、愛媛県の清見オレンジをジャムにする。レシピはグラニュー糖を入れて煮込むものでおおよそ、3つのオレンジで1瓶のジャムができる。しかしながら、楽なレシピではない。
まず皮を丁寧に洗い、ヘタを取ったものを半分に切って、皮をむく。皮の裏にはワタが付いているのでそれを削ぐ。実から薄皮をはいでいく。皮は沸騰させた湯で柔らかくしておいて、千切りにする。薄皮をネットに包んで実とゆっくり煮込んでいくと水分が弾けてねっとりした感じになってくる。ひとつのオレンジを皮、ワタ、薄皮、実という4つのレイヤーに分けていく過程があること、グラニュー糖を加えてさらに水を飛ばしていくことを考えると、ジャムはjamという名前のごとく、減算と加算を絶え間なく繰り返すことで、何かを極端に押し込めてしまっている。ウキウキして旅行の準備をするときに圧縮袋に衣類を小さくするために空気を抜いたり、朝の都市の満員電車はほんらいの定員を超えて人たちを無理やり車内に押し込めている。パソコン上では容量の大きいものを圧縮アプリで小さくしたり、リサイズしている。わたしたちはジャムのような日常を生きている。
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