20220427

Posted on 2022/04/27

4月27日。ひさしぶりに九段下と神保町に降り立つ。九段下にある昭和館で以前から関心を持っていた雑誌記事からコピーする。そのまま、「SF・冒険・レトロフューチャー×リメイク ~挿絵画家 椛島勝一と小松崎茂の世界~」を見た。わたしは戦前を知らないこともあって、メディアを通じた戦前というとモノクロというイメージがあるのだが、椛島が少年向け雑誌に描いたものは基本的にモノクロで、水墨画の未来系のような印象もした。戦後になると小松崎の作品のようにかなり原色に近い色使いで、タミヤの模型のパッケージのイラストも担当していることを知った。子供の頃、プラモデル店でドイツ戦車のパッケージがかっこいいなあと思っていたが、それが小松崎のものだったのかもしれない。そのまま昭和館を出る。しょうけい館を横切るように東に向かって歩く。神保町に着いて、頼んでいた古書を引き取って外に出ると紙のサンプルを検討しなければならなかったことを思い出して、竹尾の見本帖本店が近かったので寄ってみる。この店舗は西沢立衛さんの設計になるもので、オープンしたばかりの時に見に行ったことがある。入ってみると乳白色の空間から浮き上がるように展示されている紙々の端が少し折れたりしていて、多くの人が出入りしてきたことを思う。奥の方には紙をカットするためのスペースがあり、空間に抗うように薄汚れた木の板や定規が武骨さをたたえていた。

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