20220506

5月6日。ゴールデンウィークのあいまの金曜日。5日の日記は書かなかったけれども、両日とも史料のデータを整理したのち、画像を見つめながら検討を進める。一昨日は上野の東京都美術館までとびらプロジェクトのASR(アートスタディルーム)でのワークに参加したのち、用事があったので、そのまま歩いて黒田記念館の常設展で、「春、夏、秋、冬(構図) 」を見た。右から四季の移り変わりを描いて、理想を具現しようという構想だろうか。人物の動きには鉛筆が重ねられていて何かを見定めようと抗っている。その背後には川だろうか、インクでアクセントをつけている。こうした止まった動きというものを胸に秘めながらまた歩いて日暮里近くの朝倉彫塑館を訪れる。8メートルほどだろうか、3階まであるアトリエから書庫をぬけて中庭にある池に面する。池には水が張ってあって、風だったり小さな噴水や鯉の動きだったりで水面がゆらぎをはらんでいる。黒田の鉛筆のあとを池の水面が追いかけているようで、こうした動きの連続がわたしのなかで灯しはじめたようだった。外に出てから歩くたびに風景がうつろうことそのことがとても心地よく思われた。


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