にっぽんmuseumより配信している、「アートシンクタンク通信」の隔週連載「ホログラフィー・アーキテクチャー」が連載100回目を迎えました。ここまでできたのは、編集を担当してくださっている、天内大樹さんのおかげだと感謝しています。彼との付き合いは、わたしが東大で大乗寺について発表した2007年以来です。この年の11月1日にこの連載のお話をいただきました。そのときはとてもうれしかったですね。
なので、もう5年のことになるのか。そのあいだに、天内さんは素敵な奥様を得られ、博士論文を提出され、いまは東京理科大の坂牛卓先生のところでご活躍されているわけです。わたしは果たして彼のように活躍できているかどうか・・・。頑張ります。
せっかくなので、この連載がどのようにして成り立っているのか、簡単にご紹介します。当然ながらわたしが本文を書くのですが、原稿をおさめるのはいつも火か水曜日です。ときどき、直前になったりして迷惑をかけてしまうこともありますが、5年間のあいだ、年末年始も含めて基本的に休んだことはありません。
「★グラデーション=グレーの存在」のような見出しをつけるところは天内さんのお仕事です。メールマガジンの体裁は彼におまかせしている、ということです(発行者はわたしではないので)。また、本文の前に「天内からのコメント」と彼の読評(?)が載りますが、わたしはいつもこの文章を楽しみにしています。彼も言っていますが、天内さんはいわゆるゲーマーではありません。そのような人にどのように話を伝えるのかということをいつも意識しているので、「ホログラフィー・アーキテクチャー」を書くことは、彼に向けて書くようなことでもあるのでしょう。
それにしても、ここまで達するとどんなことを書いたのか、過去を振り返ってみたくなりますが、やめておきましょう。振り返るのは、死ぬときでよいでしょう。
ただ、わたしがよく覚えているのは「スペース・インベーダー」を論じていたときのことです。途中で中断はありますが、2010年の7月から2011年の6月までずっとその話をしていたことがあります。いうまでもなく、このゲームはテレビゲームの歴史において特筆すべき位置を占めるゲームですが、どのようなゲームだったのかを語ることはあっても、なぜエイリアンだったのか、なぜその形態だったのか、またこのゲームによって何が変わったのかが語られていなかったように思います。そのため細かく取り上げたことを思い出します。
当初はといえば、建築とテレビゲームについて語るシリーズだったのですが、最近はテレビゲームが中心になっています。今後は建築と反復したり、還っていくこともあるでしょう。最近は、伊勢神宮をめぐる制度とテレビゲームの関連に関心があります。
引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
(写真は、東大駒場キャンパスでとった木々です)
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