スゥ・ドーホーの”Bridging Home”(2010)という作品。 この人はメゾンエルメスや東京都現代美術館で展覧会をしたことがあるので、国内でも知名度があるアーティスト。でもこの作品ははじめて。これをみたとき、青井哲人さんの『彰化 一九〇六年 市区改正が都市を動かす』を思い出した。彰化(チャンホワ)は台湾の中部にある小さな古い街で、訪問したことがあります。
青井さんの本は、彰化を主に古い地図や寺の記録を活用してどのように変化してきたかということを明らかにしている。元清観という寺廟を取り上げているのだが、すぱっと切り取られたところがあって。新しい道路が元清観の脇にできたとき、切り取られた建築の部分なんですよ。
つまり、”Bridging Home”の反対にあるかのような出来事のように思われた。前者は建築が道路に挟み込まれ、後者はかつてあった建築の部分が切り取られ、道路になっている、と。
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